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ニュース2025.3.11
NECと東北大学病院、治験患者登録の効率化に向けてLLM活用の有効性を実証~登録促進に貢献する可能性を示し、ドラッグラグ・ロスの解消を目指す~
日本電気株式会社(NEC)と東北大学病院は、新薬開発で課題となっている治験患者登録の効率化に向けて、新たに共同で開発した医療分野に特化したLLM(Large Language Model:大規模言語モデル)を活用して、電子カルテ情報をもとに条件に適合する候補患者を抽出する実証実験を、2024年10月から12月までの3ヶ月間実施しました。東北大学病院の婦人科における子宮体がん患者を対象に実施された臨床試験で評価した結果、条件に適合する候補患者の抽出精度が向上したことを確認しました。この結果は患者登録促進に寄与し、期間あたりの登録患者数を増やすことができる可能性を示しています。NECと東北大学病院は今後も他の疾患や診療科などでの実証を行いながら、実装に向け再現性の検証やLLMの精度向上を図り、ドラックラグ・ロス(注)解決への貢献を目指します。
NECは、東北大学病院ベッドサイドソリューションプグラム アカデミック・サイエンス・ユニット(ASU)の枠組みを活用し、婦人科島田宗昭教授、重田 昌吾准教授らと、治験患者登録の効率化に向けて、医療分野に特化したLLMを新たに開発し、カルテに記載された文章の解析と治験条件との照合に活用して有効性を検証してきておりました。
今後の製品化が期待されるところです。また、東北大学病院、東北大学のさまざまなインフラ、エキスパート、ノウハウをつなげることで価値創造に貢献してまいります。
注) ドラッグラグ・ロスは、新薬が海外で承認されてから日本で使われるまで時間がかかること、また日本で承認されないことで、患者が最新の治療を受けられず、国際的な医療格差が生じる問題です。
引用
■日本電気株式会社
https://jpn.nec.com/press/202503/20250306_01.html
■東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2025/03/press20250306-01-LLM.html
■東北大学病院
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